さて、以上のことより、ストーリーは製作者側が与えた限定的な物語であり、ナラティブはプレイヤー側が無意識下で生み出した無数の物語と表現できるのではないだろうか。
もちろん、製作者側はプレイヤーの動きを予測し、ナラティブを与えることも可能である。(興味がある方は、転載元の記事を是非読んでいただきたい)
ここまで読み、すでに気づいた者もいるだろうが、アナログゲームの場合はほとんどが『ナラティブ』を楽しむというところにある。
製作者側が与える基本的な『ストーリー』はあるものの、毎回プレイヤーが置かれる状況や選択肢は変わり、それはゲーム内だけでなく共にプレイする者や場所によっても変化するだろう。
プレイしている最中には気づきにくいが、振り返ればそこにはその時だけのナラティブが生まれたはずだ。
最後になるが、日本で生み出された多くのアナログゲームやデジタルゲームは、ナラティブという言葉で定義しないものの、ナラティブによってユーザーを楽しませることをしてきた。
少なからずとも、ユーザーが何度も繰り返し楽しむような作品には強いナラティブがある。
これからも多くの作品が世に出るであろうが、そこにはどのようなナラティブがあるのか意識してみるのも、ひとつの楽しみになるのではないだろうか。
(Word換算1,033文字)
※参照URL:http://www.4gamer.net/games/999/G999905/20130827028/